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歩く、話す、見つける、
とっておきの街歩き。
SANPO TALK
#34 喧騒の中に残る静寂。世界的観光地・京都の風情を楽しむ。

#WELL-BEING 2026.02.04

歩く、話す、見つける、
とっておきの街歩き。
SANPO TALK -京都・Kaaisan編(動画クリエイター)-

※2025年12月時点の取材内容で構成しています。

その街をよく知るナビゲーターがおすすめの散歩コースを紹介しながら、自身のウォーキングスタイルについて語る連載企画「SANPO TALK」。第34回は、身近な日本文化を英語で紹介する動画が人気のクリエイター、Kaaisan(かあいさん)が、学生時代から住む京都をナビゲート。「これぞ京都」といった風情が感じられるスポットを巡りながら、豊富な海外経験をもつKaaisanならではの視点で、京都の街の魅力や散策の面白さを語ってもらいました。

今回のSANPO TALKは京都が舞台。立派な歴史的建造物から何気ない小路に至るまで古都の風情が感じられるこの街は、世界各国から大勢の観光客が集まり連日賑わいを見せています。

そんな京都をナビゲートしてくれるのは、動画クリエイター、ライター、コンサルタントとしてマルチに活躍しているKaaisan。福岡県出身ながら、大学進学を機に京都に移り住み、海外留学から帰国後も再び京都に拠点を置いて活動。昨年から京都郊外の古民家に移住し、暮らしの中の伝統や知恵をSNSなどで発信しています。

そんなKaaisanとの京都散歩は、市内の中心地である四条河原町の交差点からスタート。ここからおすすめスポットを案内してもらいながら東山方面へと歩を進めていきます。

最初のスポットへの道すがら、南北にのびる寺町通京極商店街にある「アシックスウォーキング四条寺町」に寄り道。ペダラやランウォークなどウォーキングに特化したシューズがずらりと並ぶ店内に、Kaaisanも興味津々の様子。

「今ではお客さんの半数以上が外国からの観光客だと知ってびっくりしました。外国の方にとっても、日本ブランドの機能的で歩きやすく、なおかつスタイリッシュなデザインの靴というのはとても魅力的なんだと思います。インバウンドでここを目指してくる方が多いのも頷けました」

カナダ、アメリカ、フランスと3カ国で2年間にわたる海外生活を経験してきたKaaisan。その中で得られた気づきが、日本の文化や価値観を海外に発信するという、現在の活動のきっかけになったそう。

「フランス留学中に驚かされたのが、日本に興味をもってくれている人がこんなにたくさんいるんだということ。でも彼らの関心や疑問に分かりやすく答えるコンテンツが少ないと感じていました。そこで私自身が、海外での経験や視点を生かしながら、英語で日本文化を紹介する動画を作りはじめたんです。海外の方々にとって、私の動画が日本をより深く知るきっかけのひとつになっていたらうれしいです」

グローバルな感覚が染みついているKaaisanですが、日本の中でも東京ではなく、あえて京都を拠点に活動されている理由とは?

「京都には日本の伝統や文化がギュッと凝縮されているように思うんです。いろいろな風習や行事で一年間が彩られているので、暮らしていてとても楽しい。そこが魅力的で、海外生活を挟んでもまた京都に戻ってきてしまうんです。あと京都には、小さい規模ながら面白い事業や活動をされている小商いがたくさんいます。昔ながらの伝統や技術を土台に新たなチャレンジや取り組みをしている方が多いことが、生活する上でいい刺激になっていますね」

新京極通から東に入った細い路地には、「SOU・SOU」と書かれた看板が並ぶ一角がありました。「SOU・SOU」は『新しい日本文化の創造』をコンセプトに、日本の四季や風情をポップに表現したテキスタイルデザインを製作する京都のブランドで、大胆なテキスタイルをあしらった地下足袋、手ぬぐい、衣類、雑貨などさまざまなアイテムを展開しています。

「SOU・SOU」ブランドの専門店が9つも並ぶ路地を歩きながら、そのうちの一店、ギフト雑貨を扱う「SOU・SOUおくりもの」におじゃますることに。

「SOU・SOUは、ぜひたくさんの人に知ってもらいたい京都のローカルブランドです。特にこの店舗は、京都の地元企業とコラボレーションしたお菓子などを扱っているのが特徴。日用品や文房具など手頃な商品も多いので、京都みやげやプチギフトを探している方におすすめですよ」

おみやげもゲットして、次に目指すのは祇園。Kaaisanが、初めて京都に来た人は必ず連れて行くという場所です。観光客で賑わう四条通を進み、鴨川をわたってしばらく歩くと、さっきまでの喧騒が嘘のように静かな光景が広がっていました。

「ここは祇園白川といって、石畳の道に昔ながらの町家が並ぶ、京都らしい魅力が詰まった場所です。桜の季節はたくさんの見物客で賑わいますが、普段はこうしてしっとりと祇園情緒を楽しむことができるんです」

周辺は「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されており、江戸時代の茶屋文化の雰囲気が色濃く残っています。人が少ない時間帯に歩いていると、タイムスリップしたかのような錯覚をしてしまいそう。

残すスポットはあとひとつ。祇園の中心を南北に貫くメインストリート、花見小路通を進んで清水寺方面を目指します。

学生時代は京都市内を歩き回っていたというKaaisan。留学や仕事でしばらく遠ざかっていた散歩に再び目覚めたのは、あることがきっかけでした。

「体力づくりや体重管理のため、妊娠中はよく散歩に出かけていました。とくに出産直前の1週間は病院にも近い京都市内で生活していたので、学生の頃のようにいろいろな場所を巡りました。ママになる感慨に浸りながら歩いたり、知らない路地に積極的に入ってみたり、とてもいい気分転換になりました」

そんなKaaisanがこの日、足もとを支える相棒に選んだのは「ペダラ ライドウォーク 2」です。

「履きはじめから足馴染みのよさを実感できて、歩くのが楽しみになります。普段は山間に住んでいるのでクルマ移動が多いのですが、市内に出かけるときや、『今日は家のまわりを歩いてみよう』というときに、こういう靴が一足あると心強いですね」

そうして今回の散歩の締めくくりとなる一軒、「Salon de KANBAYASHI 上林春松本店」に到着。450年の歴史をもつ宇治の老舗茶舗「上林春松本店」が選定したお茶を、大正14年に建てられたという邸宅のはなれで味わえるお店です。

「私も初めて訪れたのですが、のれんをくぐった瞬間、観光客で賑わう外の喧騒を忘れられますね。はなれから望む庭園も素敵で、おいしいお茶とお菓子にじっくりと向き合えます」

「冬の京」をテーマに、抹茶や栗、黒豆など京都らしい食材を使った五段重のアフタヌーンティー(12月1日から2月28日までの限定メニュー)を満喫しながら、Kaaisanが今回の散歩を振り返ってくれました。

「こうしてナビゲートをしつつ、なおかつ自分自身のことも振り返りながら歩いたのはとても楽しい経験でした。でも本当は、今回立ち寄ったスポット以外にも紹介したい場所はたくさんあったんですよ」

そう笑って話すKaaisan。実は最近、京都を歩いていて気づいたことがあるといいます。

「何気なく歩いていると、ふと外国にいるような感覚になることがあるんです。海外生活を経て、京都に対して客観的な視点をもつようになったというのもありますが、歩くたびに未だ見ぬ出会いや発見があるという意味で、初めて訪れる海外の観光客と同じような視点で京都を歩けているのかもしれません。これからもこの新鮮な感覚を大切にしながら、京都の、そして日本の魅力を発信していきたいと思います」

アシックスウォーキング四条寺町
住所:京都府京都市中京区寺町通四条上る東大文字町294番地
電話:075-213-8444

SOU・SOUおくりもの
住所:京都府京都市中京区中之町569-5
電話:075-256-8114

祇園白川
住所:京都府京都市東⼭区元吉町⽩川筋

Salon de KANBAYASHI 上林春松本店
住所:京都府京都市東山区下河原通高台寺塔之前上る⾦園町 400-1 AKAGANE RESORT KYOTO HIGASHIYAMA 1925内
電話:075-551-3633

PROFILE

Kaaisan(かあいさん)
福岡県生まれ。京都の大学に進学し、在学中にカナダ留学を経験。大学卒業後は半導体バイヤーの仕事に従事したのち、国際ビジネスを学ぶためにフランスに留学。帰国後はWeb制作会社に勤務しながら、日本の伝統文化や日本人の価値観を英語で紹介する動画コンテンツを制作。現在も会社員を続けながら、幅広いジャンルで執筆、PR・プロモーション、コンサルティングなど精力的に活動を続けている。
https://www.instagram.com/kaaisan.jp/
Photo : Sogen Takahashi
Edit+Text : Taro Takayama(Harmonics inc.)