#WELL-BEING 2026.02.24
歩く、話す、見つける、
とっておきの街歩き。
SANPO TALK -神戸・石川泰葉編(アシックススポーツ工学研究所 技術戦略チーム)-
※2025年12月時点の取材内容で構成しています。
その街をよく知るナビゲーターがおすすめの散歩コースを紹介しながら、自身のウォーキングスタイルについて語る連載企画「SANPO TALK」。第35回のナビゲーターは、アシックススポーツ工学研究所で、広報や研究活動のサポート業務に携わっている石川泰葉。神戸育ちの彼女が、あえてなじみの街の未知なるスポットに足を運ぶ今回の散歩。果たしてどんな出会いや発見があったのでしょうか。
今回のSANPO TALKは、神戸市街の元町エリアからスタート。神戸港を経由しながら市内最大の繁華街である三宮に向かって歩きます。ナビゲートするのは、アシックススポーツ工学研究所に勤務する石川泰葉。出身は大阪ながら、1歳のときに一家で神戸に移り住んで以降、住まいも通った学校も勤務先もすべて神戸市内なのだそう。
「神戸の街をのんびり歩くのは久しぶりなのですが、今回はまだ行ったことがないスポットを巡ってみようと思います。まずは栄町通のほうを目指しましょう」
JR元町駅から南へ5分ほど。おしゃれなカフェや雑貨店が並ぶ一角にあったのが「CAFFÈ CRESPELLE(カフェ クレスペッレ)」。おなじみのクレープにピッツァのエッセンスを加えたイタリアンクレープ(クレスペッレ)が人気のお店です。
「SNSで知ったお店なんですが、おいしそうな見た目にひと目惚れして以来ずっと気になっていたんです。実際のお店もとても素敵ですね」
築90年の建物を改装した店内は、アンティーク調のチェアや調度品で統一されて温かみのある雰囲気。生ハムやチーズを使ったものからドルチェ系まで揃うクレスペッレの中から石川が選んだのは、季節限定メニューだという「ポルチーニのクレスペッレ」です。
数種類の粉に塩と水だけを加えたシンプルな生地に、ポルチーニ茸のほか3種のきのこのソテーと生ハムを挟んだ一品を、趣きある街並みが眺められる窓際の席でいただきます。
「パリッと焼き上がった生地がイタリアンな具材とマッチしてすごくおいしいです。お酒にも合いそうですし、私の中のクレープの概念が変わりましたね。リピーターが多いメニューだというのも納得です」
新たな食との出会いを堪能したあとは、神戸のウォーターフロントを目指して散歩を再開。繁華街から海までが徒歩圏内というのも港町の神戸ならでは。石川も学生時代はよくこのあたりを歩いていたのだとか。
「当時はもっぱら電車賃を浮かすことを目的に歩いてましたね(笑)。でもたくさん歩いたからこそ、いろんなお店やスポットを知ることができたんです。電車やバスで移動していると何気なく目的地に着いてしまいますが、歩いているときは自然と周囲に目を配りますよね。それが新たな発見や気づきにつながって楽しいんですよ」
新港エリアまで歩くと、隆起した大地をモチーフにしたという建造物が見えてきました。石川のお目当ては、神戸ポートミュージアム内にある新感覚アクアリウム「átoa(アトア)」。
「昔から水族館が好きで、須磨海浜水族園(現・神戸須磨シーワールド)でバックヤードツアーのボランティアをしたこともあるんです。海洋生物は不思議な生態のものが多いので、知れば知るほど面白くて興味が尽きません」
アートと生きものの共存がコンセプトのátoaは、国内最大の球体水槽や水面を歩いているような感覚が味わえるガラス板水槽など、多彩な空間演出が特徴。水族館の既成概念を覆すような展示を通じて、多くの学びもあった様子。
「アシックススポーツ工学研究所の広報として、来訪される取引先のお客様などに向けて所内を案内することがあるんです。年々そうした機会が増える中で、我々の研究についてより正確に、分かりやすく知ってもらうための見せ方や伝え方を検討しているところでした。あくまで研究施設なので実現が難しい面もありますが、参考になる演出やホスピタリティをいくつも体験することができました」
学生時代は服飾を専攻し、衣服の縫製やデザインの仕事に興味をもっていたという石川。アシックス入社後も工業用ミシンの腕前を生かして、研究所内向けのアパレルサンプルの製作に携わったことも。
「製品設計や開発の一端を知ったことで、さらに私たちの活動を社内外に向けて発信していくことにやりがいを感じています。アシックスに入社して分かったのは、高い品質や技術を支えるプロフェッショナルがさまざまな分野に揃っていること。そしてみんながみんな、一を聞けば十返してくれるような製品への愛の強い人たちばかり。そんな会社の魅力や強みをひとりでも多くの人に伝えたいというのが、今の私のモチベーションになっています」
神戸港を離れ、今回の散歩の終着点となる三宮の市街地へ。軽快な足取りで歩く石川が履いていたのは、「カタチが好きなのと、服との相性を考えて」とセレクトしたペダラのサイドゴアブーツ。
「何と言っても、革靴とは思えない歩きやすさがペダラの魅力ですよね。さらにこれはブーツなのに軽くて脱ぎ履きもしやすい。足をやさしく包み込んでくれるほどよいフィット感も気に入っています」
最後のスポットへと向かう道すがら、一昨年オープンした「ASICS WALKING三宮中央通り」にも立ち寄ることに。旧居留地エリアの一角にあり、インバウンドのお客様も多い店舗です。
「一般のお客様を優先したい気持ちから、自分の靴はオンラインで買うことが多いんです。でも、実際の売り場を見に行くことはとても大事だと思います。来店されるお客様の層や、私たちが携わった製品がどのように手に取られているのかは、店舗に来ないと知ることができませんから」
ASICS WALKING三宮中央通りからすぐ、三宮神社前交差点にあるのが生花店の「acci(エーシーシーアイ)」。こぢんまりとした店内には、オーナーこだわりのめずらしい草花がずらりと並びます。
「家の中で花を生けることは、心のゆとりの表れでもあるのかなと。このところ忙しなく過ごしていたので、今日はきれいな花を持ち帰って気分を変えようと思います」
自らの好みを伝えながらアレンジしてもらったブーケを手にし、満足そうに今日の散歩を締めくくった石川。なじみの街をあらためてじっくりと歩いたことで、再確認できたことがあったと言います。
「まずは神戸の街が大好きだということ。特に三宮周辺は大規模な商業施設からおしゃれな個人店、文化施設や海まで、いろいろなものが凝縮されているので散策に適した街ですね。あと、歩きながらいろいろなことを考えたり、その都度感じたことを言葉にすることで、私自身の心の整理整頓ができました。自分が好きなものや大切にしている価値観などを再確認できるのも、散歩の面白さかもしれませんね」
CAFFÉ CRESPELLE
住所:兵庫県神戸市中央区栄町通2-1-1
átoa
住所:兵庫県神戸市中央区新港町7-2
電話:078-771-9393
アシックスウォーキング三宮中央通り
住所:兵庫県神戸市中央区三宮町2-6-4 宮内三宮ビル1F
電話:078-977-7993
acci
住所:兵庫県神戸市中央区三宮町3-2-1
電話:078-391-8550
PROFILE
大阪府生まれ。2009年、株式会社アシックスに入社。アシックススポーツ工学研究所で経理事務などに従事したのち、現在は研究戦略部 技術戦略チームの一員として、同研究所の広報のほか、研究のベースとなる情報収集や調査、社内外への研究成果の発信など多岐にわたる業務を担当する。
Edit+Text : Taro Takayama(Harmonics inc.)
とっておきの街歩き。
とっておきの街歩き。


