大切な子どものシューズだからこそ、ちゃんと考えてしっかり選んであげたい。
アシックスに寄せられる子どもの足や靴の質問にお答えします。
Q8. 中敷でサイズ調整してもいい?
プレゼントでいただいた子ども靴、履かせてみるとサイズが大きめでしたが、中敷をもう1枚入れるとちょうど履けるようです。また、サイズが小さくなってきた靴でも、中敷を外すとまだまだ履けるようなので、少しでも長く履かせたいと思っています。このように中敷でサイズを調整しても大丈夫でしょうか?
A.
中敷をもう1枚入れることはおすすめできません。「靴はかかとが命」という言葉があるように、歩きやすい靴は、靴のかかと部と足のかかとがしっかりと合い、歩くときにかかとが「ぱかぱか」しないように配慮してあります。そのためにシューズメーカーはかかとの丸い形に合わせて靴を成型し、脱げにくくする工夫を凝らしています。
ところがそこに中敷を1枚入れてしまうと、かかとの履き口が浅くなってしまい、とても脱げやすい靴になってしまいます。これは、どんなに機能の優れた靴でも同じこと。その結果、せっかくの機能が活かせずに、靴が脱げないよう足を曲げない歩き方になってしまいます。
実は中敷でサイズ調整をするのは、まだベルト調節できる子ども靴がなかった頃、スリッポンタイプのシューズを履いたときに、甲部分で足が動かないように靴と足をフィットさせていた名残なのです。
現代の子ども靴は、面ファスナー付きのベルトなどで甲のフィット性を調整できるものがほとんど。少し大きめを履いても、ベルトで動かないように調整できるようになっていますので、せっかくの機能を活かすためにも、中敷を入れることは避けてあげてくださいね。
女性のパンプスなどでは、今でもよく中敷でサイズ調整していると思いますが、前半分だけに入れてかかとには入れないですよね。かかとにまで入っていたら、脱げ易くなるということが、お分かりいただけると思います。
また足が大きくなったときに、中敷を抜いて履くと、確かに内容量が増えるので大きくなったような感じがすると思います。でも、足は長さが伸びているのに、中敷を抜いても靴の長さは伸びませんから、靴の中でゆびが「グー」になって履いてしまうことになります。それに、中敷を外すことでクッション性や吸汗性も損なわれます。
「ベルト」が中敷の代わりにサイズ調節機能をしてくれますので、大きめの靴を履くときには特に「靴のかかとと足のかかとをしっかり合わせてベルトを締める」という履き方をしていただくと今まで以上に歩きやすくなります。
中敷でのサイズ調節は、大切なお子さまの足のためには避けてくださいね。







