#Story 2024.08.13
ヒップホップアーティストKREVA
「高度なパフォーマンスを引き出す相棒として」
どんな道にも寄り添う一足を選ぶ。
各世代に愛される日本屈指のヒップホップアーティストとして、他に類を見ない存在感と多彩さで音楽好きを魅了してきたKREVA氏。領域を超えたチャレンジを続け、過去を塗り替える最高のパフォーマンスと音楽を生み出そうと前進するKREVA氏の足元には、ASICSの技術力が詰め込まれた高機能なデザインシューズ「ランウォーク」。機能性とデザイン。どちらも諦めないもの選びをするKREVA氏に、MVでも履いたことのあるランウォークについてお話を伺った。
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連載「WALKS」でもお話を伺ったKREVA氏。音楽領域を超えて俳優やプロデューサーなど多岐にわたる活動の多くは「ヒップホップ・アーティスト初」という実績が伴う。“向上心”が自身のヒップホップにおけるアイデンティティーでもあると語るKREVA氏は、前に進むために止まることなく音楽をつくり続ける。そして自身の可能性を拡げるために新たな表現や分野にも果敢に挑戦する。2024年4〜6月にかけては小林賢太郎氏を脚本・演出に迎え、新作舞台「KREVA CLASS -新しいラップの教室-」を開催。「授業型エンターテインメント」と謳われるコントとラップを組み合わせた舞台では言葉と音楽で観客を世界観に引き込んだ。自分は自分でしかない。ソロデビュー20周年を迎えてもなお、自身と向き合い奮い立たせ、過去を更新し続けようとするKREVA氏は、常にベストのパフォーマンスを出せるよう道具や身に纏うものを選ぶ。
「デザインのかっこよさもこだわりますが、履き心地も重視しています。特に長時間履いていられるかや激しく動いて痛くないかなど。実は自分の足のくるぶしは特殊な形状をしているようで、フィットしない靴はまったく合わないので、いくらデザインが気に入っても、履けない靴は履けない。以前ツアーのために靴を染め直してオリジナルの靴を仕立てたことがあるんですが、足にフィットせず結局使わなかったくらい、痛みが出るとパフォーマンスに影響してしまうんです。ふだん履く靴はデザインを優先することもありますが、ライブやパフォーマンスで履く靴は特に慎重に選びます。ベストなステージにしたいので」
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「『Expert』のMV内で履いていたのはサイドゴアブーツのランウォーク。MVでは広い道を歩いているように見えるんですが、実際のロケでは細い道を歩いたり、高い場所に上ったりするパフォーマンスがあったんです。サイドゴアブーツはくるぶしに当たる可能性が高いので選択肢に入ること自体が少ないのですが、このランウォークは履けました。牛革でドレッシーな見た目なのに、歩いていて安定感もありましたね」
「もちろん短時間のパフォーマンスだったらかっこよさを優先して選ぶこともあります。でもやっぱり、KREVAの名でライブや舞台に出演する時には、履き慣れた靴、靴下を選んで、いいパフォーマンスをできることを念頭に置きます」
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ステージを支えるアイテムが靴だとすると、曲作りの相棒となる道具のひとつが文房具。文房具好きとして TV番組「マツコの知らない世界」に出演経験もあるKREVAさんの道具そのものへのこだわりは、衝動を逃さず常に自身のパフォーマンスを発揮できるものかどうか。
「音楽をつくるときはとにかく韻を手で紙に書きまくるんです。歌詞が書けないときに書きたいペンがあれば書こうと思うのでペンを買いに出かけることもありますし、気合を入れて仕上げなきゃというときには新しいノートをおろすことも。スタジオではハイマッキーの細い方で紙に衝動をぶつけるように書くのが定番です。細いペンでは先端が掠れたり、ボールペンではボールが引っかかりうまく回らず書き切れなかったりすることがありますが、サインペンはなぐりがきもすべて受け止めてくれます」
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「20周年を迎えて感じていることはとにかくありがとうということ。デビュー当時からずっと聞いてくれている人もいれば、最近好きになってくれた人もいてうれしいです。好きな言葉は漢字で記す『感謝』なんですが、ファンのみんなに対して好きになってくれて本当にありがとうと、今の感情はこれに尽きますね」
衝動を逃さず掴み、常にベストのステージを作り続けるために。ソロデビュー20周年は東京、大阪と続いたBillboardLiveを皮切りに続く。この先どんな道も自分で選び進むために、そして応援してくれる人たちへの感謝の気持ちをパフォーマンスで届けていくために、場を彩り、より高く飛躍する支えとなる一足を選ぶ。
Hair&Make-up:Ai Yuki
Photo:Sogen Takahashi
Edit:Moe Nishiyama
Text:Yoko Masuda
衣装:
シャツ・Tシャツ・ショートパンツ/すべてssstein(ENKEL / https://ssstein.com/)