磨き上げられた品格と機能美<br>RUNWALKシリーズは新たなフェーズへ
11年ぶりの新作がついにお披露目
RUNWALK 7発表会REPORT

#Story 2025.08.08

磨き上げられた品格と機能美
RUNWALKシリーズは新たなフェーズへ

7月3日、ASICS Walking(アシックスウォーキング)のドレスシューズ「RUNWALK」の新作「RUNWALK 7」の発表会がRUNWALK銀座で行われました。開発責任者による商品プレゼンテーションの模様や来場者のコメントを通じて、RUNWALK 7の全容と発表会当日の様子をお届けします。

「RUNWALK 7」に込めた新たな価値

スポーツシューズで培ったテクノロジーを融合し、高い機能性と歩きやすさを追求したドレスシューズ「RUNWALK」。前作の発売から11年、ついに新作の「RUNWALK 7」が登場しました。

その機能性の高さから、RUNWALKシリーズは完成の域に達したとされた前作。実際に「RUNWALK 6」は2014年のリリースから長きにわたってビジネスパーソンの足もとを支えてきました。そんなロングセラーの後継モデルは果たしてどんなシューズなのか、いやが上にも期待は高まります。

7月10日からの一般販売に先立ち、7月3日にRUNWALK 7のメディア向け発表会が開催されました。会場となったのは2018年にオープンしたRUNWALK専門の直営店「アシックスランウォーク銀座」。RUNWALK 7発売を機に内装が一新され、「よりブランドのメッセージや価値を発信できる空間」へとリニューアルされたばかりです。

「昨年が誕生30周年のアニバーサリーイヤーだったRUNWALKですが、31年目を迎えたこのタイミングで新たな製品をローンチできることをうれしく思います」

発表会はアシックス商事代表取締役社長の小林淳二の挨拶からスタート。さらに小林がRUNWALK 7の商品コンセプトを説明しました。

「今回こだわったのは、品格と機能美です。履き心地や歩きやすさといった機能性の向上だけでなく、新たなアップデートの要素として品格を追求したのが本作になります。過去のドレスシューズの概念にとらわれることなく、アシックスにしか作ることができない唯一無二の製品が完成しました。本日はぜひお手に取り、実際に履いていただきながら、RUNWALK 7の進化を味わってみてください」

機能性のその先へ

続けて開発責任者であるアシックス商事 ウォーキングプロダクト本部長の松尾 大が新作をプレゼンテーション。コンセプトの根幹をなす“品格”を表現するために注力した点として、レザーの選定と仕上げを挙げました。

「表面のきめ細やかさや滑らかさをポイントに精査した結果、たどり着いたのがフランス産原皮のキップレザーでした。最上位モデルの『LS』はこのキップレザーを使用し、日本の職人による丁寧な手仕事で仕上げています。ステッチのピッチの細かさや、パティーヌと呼ばれる繊細な染色技法に、我々の技術とこだわりを注ぎ込みました」

商品ラインアップは最上位モデル「LS」を筆頭に、イタリア産レザーにGORE-TEXを融合したトラッドモデル「TS GTX」、品格と機能美をバランスよくアレンジしたベーシックモデル「BS GTX」の3種類。

機能面の特徴として、LSとTS GTXには「トラスティックシャンク」と呼ばれるY字型の樹脂プレートを内蔵。ソールの剛性を高めることで、歩行時の足のねじれを抑えたり、前足部の反発性が高めることで快適な歩行のサポートが期待できるのだそう。

またアシックスの象徴的テクノロジーである「GEL」は3モデルにインストール。衝撃緩衝機能GELにより軽量化した「fuzeGEL」を広範囲に使用し、ヒール全体で足にかかる衝撃をやわらげています。

履きやすさ、歩きやすさにとことんこだわりながらも、松尾は以下のようにプレゼンテーションを締めくくりました。

「従来のRUNWALKでは機能性を主な訴求ポイントとしてきました。しかし今回の開発は、ドレスシューズにおける品格の重要性を再認識するプロセスでもありました。RUNWALK 7を皮切りに、今後は欧米の名だたる革靴ブランドにも負けない品格の追求をさらに進めていきます」

実物から伝わる上質感

では、そんなRUNWALK 7の履き心地は? 試し履きの前に、まずは3D足形計測機「INFOOT 2」で一人ひとりの足を正確に計測。足長や足幅はもちろん、アーチ高(土踏まずの高さ)やかかとの傾斜角など、全9項目を片足あたりわずか2〜3秒で計測できます。ここで得られた測定データをもとに、スタッフがおすすめのシューズサイズを提案してくれます。

初めて3D足形計測を体験した来場者は、その詳細な測定データに驚いた様子。「おすすめのシューズサイズが普段買っているサイズと1.5cmも違っていました」「足長以外のデータも知ることができ、今後の靴選びの基準が大きく変わりそう」といった声も聞かれました。

また「品のある革靴然としたデザインがいいですね。一見硬そうですが、履いてみると足馴染みがいいので驚きました」と、実際に試し履きをした来場者からも大好評でした。

イベント中は終始、来場者からの質問に答えたり、新作の感想などをヒアリングしていた松尾。開発責任者として反響の大きさに安堵の表情を浮かべながら、「品格と機能をここまで高いレベルで融合させた靴は、世界中を探しても存在しないと自負しています」と力強い言葉で手応えを語ってくれました。

3月に行われたRUNWALKの30周年イベントでは、スモークがかかったショーケースの中で先行展示されていたRUNWALK 7。あのスモークが覆い隠していたのは、単純なシューズの姿形ではなく、手にとって見て、触れてみなければわからないもの。すなわち今回の開発のキーとなった品格の部分だったのです。この日ようやくつまびらかになったRUNWALK 7の本質的な魅力。気になった方はぜひ実物を通じて、洗練されたフォルム、気品ある佇まい、きめこまかな手触りを体感してみてください。

Photo : Kohei Watanabe
Edit+Text : Taro Takayama(Harmonics inc.)