#WELL-BEING 2025.08.20
歩く、話す、見つける、
とっておきの街歩き。
SANPO TALK -砧公園・西野健司編-
※2025年7月時点の取材内容で構成しています。
その街をよく知るナビゲーターがおすすめの散歩コースを紹介しながら、自身のウォーキングスタイルについて語る連載企画「SANPO TALK」。第32回は、大手代理店でコンテンツプロデュースを手がける西野健司さんが、東京都世田谷区にある砧公園をナビゲートします。仕事柄、夜型で不規則な生活を続けていたという西野さん。それを健康的な朝型生活に一変させてくれた愛犬・テンちゃんとの早朝散歩にご一緒させてもらいました。
東急田園都市線の用賀駅から歩いて20分。東京都世田谷区にありながら、広大な敷地に自然な地形を生かした芝生広場や多彩な運動施設を備える砧公園が今回の散歩の舞台です。
早朝の砧公園大蔵門前に、今回のナビゲーターを務める西野健司さんがやってきました。傍らには、お散歩が楽しみで仕方なさそうなかわいい愛犬が一緒です。
「イタリアングレーハウンドの『テン』といいます。2歳半のオスで、まだまだやんちゃ盛り(笑)。今日は普段どおりに散歩をしながら、一緒に砧公園を巡りましょう」
夏はアスファルトが熱くなるため、犬の散歩は涼しい時間帯の公園でしているのだそう。砧公園には、犬との散歩のための専用コースが整備されており、土や芝生の上をのびのびと歩くことができます。テンちゃんも落ちている枝をくわえてみたり、気になる草木に向かって駆け出してみたりと、全身で砧公園を楽しんでいる様子。
「活発で落ち着きがないですけど、そこがまたかわいいんですよ」と笑う西野さん。ご実家でも犬と猫を飼っていたそうですが、再び犬との生活をはじめたきっかけは、コロナ禍以降のリモートワークでした。
「家にいる時間が増えて、犬の世話がしやすい環境になりましたからね。犬を飼おうと決心して最初に取り組んだのは物件探しでした。いつでも新しい家族を迎え入れられるように “犬ファースト”で物件を探したんです」
決め手になったのはもちろん、犬の散歩に適した砧公園の存在です。
「ここまで広くて犬の散歩がしやすい公園はなかなかないと思います。私のように犬を連れて歩いている方もたくさんいるので、犬同士が触れ合える機会も多い。きっとテンにとっても刺激的で楽しいんじゃないかな」
およそ45分から1時間で回れる散歩コースも半分を過ぎました。まだまだ元気なテンちゃんですが、ここで一旦水分補給&おやつタイムです。
普段は、広告や映像など、企業のプロモーションコンテンツをプロデュースしている西野さん。作業が深夜に及ぶことも多く、かつては不規則な生活を余儀なくされていました。
「でもテンを飼いはじめてからは毎朝6時に起床しています。嫌でもテンが起こしにくるというのもありますが、おかげで以前より健康的な生活ができています。夜遅くに飲みに行くこともなくなりました(笑)」
テンちゃんとの毎朝の散歩は、日々のQOLを上げてくれるかけがえのない時間なのだそう。その一方で、ひとりで歩くひとときも大切にしているのだとか。
「私の場合は、夜ふらっと歩きに行くことがよくあります。仕事に関する考えごとや、頭の中を整理したいときなどに、夜の空気を浴びに行くんです。太陽の光や蛍光灯の下とは違う、暗くて静かな場所で過ごす時間も好きなんです」
園内にある世田谷美術館や桜の名所となっている芝生広場を横目に見ながら、砧公園をぐるりと一周。少しずつ太陽が高くなっていく中、テンちゃんも最後まで元気に歩き切りました。
「この近くにわんちゃんOKのカフェがあるので、最後に立ち寄ってみましょう」
砧公園から歩くこと約10分。世田谷通り沿いにあるカフェ「as is to be Art and Cafe(アズイズ トゥ ビー アート アンド カフェ)」に到着しました。
2024年1月にオープンしたこちらのお店は、イラストレーターとしても活動するオーナーがお母様とふたりで切り盛り。店内ではスイーツやドリンクが楽しめるほか、その場で愛犬のオリジナルイラストのオーダーもできるのだそう。
「同じマンションで犬を飼っている方が『近くに店内もわんちゃんOKのカフェができましたよ』と教えてくれて。以来、テンとの散歩のあとはもちろん、週末にひとりでお茶をしに訪れることもあるんですよ」
西野さんはあんバターチーズのホットサンドとコーヒーをオーダー。テンちゃんと朝カフェを満喫したら、今日の散歩は終了です。最後に西野さんにとって、テンちゃんと暮らすことで得られるものについて聞いてみました。
「わがままな振る舞いをしたり、逆にこちらの言うことをしっかり聞いたり、構ってほしいときにおもちゃを持ってきたり。テンの行動を見ていると、『お前、そんなこともできるんだ』という発見が毎日あります。人間と違って言葉でのコミュニケーションはできませんが、それでも何かを伝えようとしてくれているのはわかる。それが、意思や感情のある動物を飼うことの面白さでしょうね」
砧公園
住所:東京都世田谷区砧公園1-1
電話:03-3700-0414
as is to be Art and Cafe
住所:東京都世田谷区砧3-4-2
電話:090-8284-6028
PROFILE
1981年、千葉県生まれ。2006年に現在の広告代理店に入社以来、広告、Web、映像など企業のプロモーションコンテンツの制作・プロデュースを数多く手がけている。「テンのことは夫婦で溺愛しています。会社のメンバーからは『犬を飼いはじめてからまっすぐ帰るようになったよね』とよく言われますね(笑)」
Edit+Text : Taro Takayama(Harmonics inc.)
とっておきの街歩き。
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