PROFILE
鳥取県米子市出身。モデル・定住旅行家。東京コレクションでモデルデビュー。 モデル活動と並行し、「定住旅行家」として、世界のさまざまな地域で現地の人びとの家庭で生活をともにし、その暮らしや生き方を伝えている。これまで定住旅行した国は、ラテンアメリカ全般(25カ国)、ネパール、フィンランド、ロシア、サハ共和国、ジョージア、イタリア、イラン、北海道利尻島、三重県答志島など。
東京コレクションでデビューして以来、モデルとして活躍。近年は「定住旅行家」として世界中を飛び回るERIKOさん。今回は「定住旅行」だから感じられる旅の醍醐味や、歩くことで見える世界のワクワクについて、「ペダラトラベルシリーズ」を体感いただいた感想とともに伺いました。
定住旅行と、歩くことの関係
定住旅行と普通の旅行との違いとはなんですか?
私がライフワークとしている「定住旅行」は、現地の日常を見に行くことを主体にしている旅のことです。ですから、観光やグルメといった「非現実」を体験しに行く、一般的な旅行とは真逆のものになります。
ホテルなどの宿泊施設も一切使わず、現地の家庭にホームステイ。
ホストファミリーの斡旋会社なども経由せず、知人のつてを頼ったり、時には大使館の職員さんに相談するなどして(笑)、いい意味で「ホストファミリー慣れ」していないご家族にお世話になっています。
旅行中も基本的に観光はせず、その家のお父さんの職場を見学しに行ったり、お母さんの家事を手伝ったり、お子さんがいれば学校に一緒に行ってみたり…。
そうやって、ひとつの家庭で短くても10日間〜2週間、1ヵ国あたり1〜3ヵ月は滞在することで、その国の「暮らし」を徹底的に掘り下げることをテーマにしています。
旅先で「歩く」ということを重要視していますか?
はい。車があっても、あえて歩いて出かけることもあります。歩く速度だからこそ、見えること、出会えることは多いと思います。今年最初の定住旅行はパラオでしたが、パラオはタクシーや路線バスなどの公共交通機関がほとんどない上に、街自体も小さいのでよく歩いていました。
「歩く」ことで、具体的にどんな「ワクワク」がありましたか?
パラオに関して言えば、花ですね。ジャングルみたいなところで、珍しい花がすごく咲いているので、見ているだけでワクワクしました。でも、現地の人に「これはなんという花ですか?」と聞いても、「知らないよ」と言われたり(笑)。そんなおおらかさも楽しかったです。
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1年半に及ぶ中南米一周が私を「定住旅行家」にした
最も印象深かった定住旅行先と、その旅が与えた影響とは?
2012年から1年半ぐらいかけて、中南米25カ国を一気に旅したことです。この旅が「定住旅行家」となったきっかけですので、私の人生においては大きな出来事でした。
そもそものきっかけは、25歳でアルゼンチンへ語学留学したことです。
現地では「貧しくとも助け合う」という精神が息づいていて、魂を揺さぶられるような経験を何度もしました。
けれど、日本人にとってアルゼンチンは「危ない国」といったイメージですよね。そこで、アルゼンチンに限らず中南米を自分ですべて巡ることで、お互いの架け橋になれたら…と思ったことが始まりでした。
準備だけでも1年がかりでしたが、やっぱり行ってよかった。コロンビアでは「お金は自分のためでなく、自分を幸せにしてくれる周囲の人のために使う」という価値観に心が震え、ブラジルでは人間関係の豊かさに感動。キューバの人たちは、「生活が大変だからこそ、笑顔で過ごす」ことを私に教えてくれました。
そして、パナマにあるサンブラス諸島の「クナ族」の集落では、私が島に上陸した初の外国人に! それでも、人との繋がりを大切にするラテンアメリカの気質でしょうか、皆さん歓迎してくれました。でもここは、公衆電話が一台あるだけの島。当然、インターネットなどありません。お別れの際、「ここの人たちとはもう二度と連絡はとれないんだ」と切なくなりました。一方で島の人は「星はいつも空にあるから、見上げるたびにERIKOを思い出すよ」と──。
私たちの生活からは思いもよらない、人との繋がり方。だから私も、今でも星空を見上げると、自然とクナ族の家族を思い出します。
この長旅を経て、定住旅行が私のライフワークになりました。
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ペダラトラベルシリーズで体感する「心地よい歩き」
旅先でペダラトラベルシリーズ を着用した感想はいかがですか?
ペダラトラベルシリーズはパラオで履いてみたのですが、本当に軽いですね。ホワイト、シルバー/P、クラシックレッドと3色持っていきましたが、スーツケースの重量にもさほど影響せず…なんでこんなに軽いんだろう。不思議(笑)!
それから、作りがとても立体的なことにもびっくり。岩場で履いたのですが、ソールもしっかりしていました。ただ軽いだけでなく、足にフィットするので足にやさしいのも魅力です。カラーも豊富なので、旅先で歩く楽しみが増えそうです。
最後に、定住旅行の魅力についてメッセージをお願いします。
私は、その国の本当の魅力は、地元の人の暮らしの中に存在していると思っています。
ですから、観光目的の旅行でも、地元の方が行くようなレストランを覗いてみたり、地元の方と交流できるような場所を訪れてみていただけると、いつもの旅がもっと立体的に楽しめると思います。
私自身はというと、まだ見ぬ場所へ旅することも続けつつ、最近では一度行ったところを再訪したいとも思っています。
「ERIKOがまた帰ってくるまで、長生きするね」と言ってくれている、世界中のおばあちゃん達に会いたいからです。
世界中に「また帰ってくるね」と言える家族ができる────それが、「定住旅行」最大の魅力かもしれません。
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