ASICS Walkingでは、2025年11月~12月に、10~70代の女性542人を対象とした、女性のフットケア・シューズ選びに関する実態調査を実施しました(協力:下北沢病院)
この調査を通してみえてきたのは、多くの女性が足のケアに関するさまざまな疑問を抱いていること。そこで、日本で唯一の足病医学専門病院である下北沢病院の理事長・久道勝也先生に、正しいフットケアの方法をはじめ、足の異常の見つけ方、について具体的にアドバイスをもらいました。
答える人:下北沢病院 理事長
久道勝也先生

内在筋を鍛えてストレッチを習慣化しましょう
Q1:正しいフットケアとは?
A1:足の裏には「内在筋」という小さな筋肉があります。地面をつかむ、歩行時の衝撃を吸収する、バランスを保持することに欠かせない筋肉です。足のゆびでグー、チョキ、パーをしたり、床に置いたタオルを足のゆびだけで手繰り寄せるタオルギャザーを継続的に行ったりすることで鍛えられます。
アキレス腱が硬いと歩くときにすねを前に倒す動作がしづらくなり、歩くたびに足裏のアーチをつぶします。アーチが崩れると扁平足になりやすく、外反母趾や足底腱膜炎(そくていけんまくえん)の発症リスクを高めます。足首の関節の柔軟性を維持するため、アキレス腱を伸ばすストレッチをしましょう。歩行をスムーズにするだけでなく、足裏のアーチの崩れの予防にもつながります。
かかとがガサガサしているような状態は皮膚のバリアが壊れている証です。バリアが壊れると、そこから水虫(真菌)などが侵入するため、角質をやわらかくする成分を含むクリームをこまめに塗るなど保湿を徹底することが大事です。逆に皮膚がふやけているようなら通気性に気を配ります。通気性のよいシューズや5本ゆびソックスの使用が効果的です。
また、足のつめを正しく切りましょう。足のゆびは体重がかかるたびに地面からの抵抗力を受け、つめまわりの肉が盛り上がります。手のつめと同じように短く切ると足のつめに肉が食い込み、巻きづめや陥入爪(かんにゅうそう)になりやすいため、ゆびの肉が見えない程度につめをまっすぐ横に切り、角だけ落とすスクエア型にします。


両足の違いを比較観察して異常をキャッチしましょう
Q2:足の異常を正しく把握するポイントは?
A2:毎日、入浴時や入浴後に左右の足を比べてみましょう。例えばつめの一部が白濁しているとか、足の裏の皮膚がごわごわしているとか、片方の足が冷たいとか、毎日触れたり見たりしていると何か違うということに気づくでしょう。両足を見比べて、形、色の対称性が崩れていたら、そこには何か課題があるくらいの感じで考えてください。さらに臭い、痛み、かゆみという不快感があれば、何らかの異常を示唆するサインと考えていいと思います。
<足の異常をキャッチする10のチェックポイント>
・足裏にタコ・うおの目がある
・足のゆびにタコ・うおの目がある
・足のゆびが変形している
・親ゆびを上に反らせない
・足のゆびの間が白くふやけている
・かかとがガサガサしている
・つめの一部が白濁している
・つめの一部が変形している
・つめの先端が丸まっている
・足全体の色が悪く、冷たい
痛みやかゆみがあるときは、できるだけ早く受診を
Q3:医療機関を受診する目安は?
A3:足の痛みやかゆみなどの症状があるときは、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。自覚症状があっても半年、1年と放置している人が少なくありませんが、運動的かつ循環的な負荷がかかる足は過酷な状態に置かれています。老化のサインが体の中で最初に表れるパーツでもあるため、ささいな異常に気づいたときに病院に行くくらいの感覚を持っておくのがいいと思います。
足の状態を複合的に診療する足病医療(ポダイアトリー)が欧米のように普及していない日本では何科にかかってよいのかわからないといった声が多く、フットケアサロンを利用する人も少なくありません。しかし、フットケアサロンはケアの質が担保されていないため、まずは医療機関を受診することが大切です。皮膚科や整形外科など症状に関連のある診療科を受診するのがよいでしょう。
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今回アドバイスをいただいた下北沢病院・久道勝也先生の著書『走るより運動になる「歩き方」』好評発売中
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次回の記事「専門家のアドバイス編【後編】」では、足のことを考えたシューズ選びのポイントについて、下北沢病院の理事長・久道勝也先生からのアドバイスを紹介します。
また、今回の女性のフットケア・シューズ選びに関する実態調査の分析結果は、後日、「女性のフットケア白書」で紹介します。
Edit+Interview: Kenichi Iwasaki(The Asahi Shimbun)
Text:Chizuru Watanabe
Infographics+Illustration:Tae Chiba(The Asahi Shimbun)




とっておきの街歩き。